<前回の続きです>
店を訪ねると、店主さんより
「あの子、売れちゃったよ」
そんな衝撃の告白が!
目の前が真っ暗になり、なんで昨日連れ帰らなかったんだろう、という後悔に苛まれる私に
「この子も元気そうだよ」
白文鳥の雛を二羽、店主さんが差し出してくれました。
左右の手にそれぞれ一羽ずつ乗せられ、しげしげと彼らを見比べていた私、その私の袖の中に、かさこそと入って来た子がいました。
右手に乗せられた子です。
彼はそのまま袖から動こうとしません。
これは、連れ帰れということ?
「この子にします」
答えた瞬間、彼は袖から出てきました。
もしかして、彼が昨日の子だったのかも?
売れたのは、別の子かも?
なんとなくそんな気がしました。
こうして、天使は我が家にやってきました。
新幹線に乗って。
[1回]
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